今日の宮工定時制

今日の宮工定時制

【定時制】入学式

4月8日に入学式を挙行しました。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、換気、手指消毒などの感染防止策を徹底した上で実施しました。

新入生は緊張した様子でしたが、しっかりとした態度で式に臨んでいました。

新たに大宮工業高等学校定時制課程の仲間となった18名の新入生が、今後の学校生活を充実したものにしてくれることを期待しています。

 

 

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お知らせ 【定時制】令和2年度「定時制日誌」記事まとめ

 本記事は、「定時制日誌」の『今日の宮工定時制』に掲載された、14個の記事のURLリンクをまとめたものです。

 

 令和2年度の大宮工業高校(定時制)の活動を垣間見ることができるかと思います。どうぞご覧ください。

 

給食再開しました。

実習が本格始動しました

進路対策補習スタート!

課題研究の取り組み

情報技術基礎(1年次)の授業風景

放課後自習の様子

学校地域WIN-WINプロジェクト

R2体育祭~体育委員のアナザーストーリー~ 

R2体育祭~全生徒のメインストーリー~

SSTの実施

社会体験活動

体験入学

R2球技大会~全生徒のメインストーリー~

R2球技大会~体育委員のアナザーストーリー~ 

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【定時制】R2球技大会~体育委員のアナザーストーリー~ 

「年度末の球技大会も俺たちで考えてやろうぜ。」

 今年度の体育祭後の反省で、どこからともなく体育委員の口からもれた言葉。

 令和3年3月22日と23日、その言葉が現実となった。


 思い起こせば、1年前の球技大会は、全国一斉休校により、開催直前で断ち消えとなった。

 そのため、1・2年生にとって、球技大会は未経験。経験者は3年生だけである。しかも、3年生が実施したのは2年前。ましてや、運営は教員が中心。

 したがって、「球技大会」という枠組み、過去の遺産はほとんどないに等しかった。

 そのような中で、今年度の体育委員に課された使命は、球技大会の「0→1」を創り上げることなのである。

 まず直面したのは、体育祭同様、新型コロナの影響である。開催ができるのか?仮に開催できたとしても、他の生徒の合意や意欲を引き出すことはできるのか?

 まずはここをクリアするため、4ヶ月前の12月という、大分早い時期からプロジェクトが動き出した。

 他の生徒たちを巻き込むために、体育委員会は2つの方法を打ち出した。


 1つ目は、体育委員が考える球技大会の目的を共有し、共感を抱いてもらう。

 2つ目は、アンケートで実施種目を募り、参加型にすることで意欲を高めてもらう。

 今年度、すでに体育祭を経験した体育委員は、独りよがりでなく、生徒全体の視点と自分たちの視点を重ね合わせていたのである。

 もちろん目的も、運動が好きな人が活躍できる、のような一部の人受けする目的なんて打ち出さない。スポーツは好きな人もいれば、嫌いな人もいる。得意な人も苦手な人もいる。どの層の人も、参加した後には「楽しかったなぁ」で終わってほしいと考えた。

 最終的には、「みんなが楽しめる球技大会」というスローガンを掲げ、他の生徒たちと共有した。

 アンケートの結果、実施種目はバドミントンとドッヂボールとなった。

 判断の基準は ①密回避 ②運動量確保 ③運動能力の差が生じない の3点である。

 ①〜③を軸に、○・△・× をつけ、比較検討し導き出した2種目であった。


 ここからは、実務的な仕事が盛りだくさんである。日程、場所、形式、ルールなど、数えればきりがないほどのタスクが、梅雨の雨のように降ってくるのである。

 教員目線で振り返ると、ここが一番の難関だったと感じる。

 球技大会の経験者が少ないのはもとより、1つの会場で全生徒が連動して動くイメージが持てないことがその理由である。具体的に言えば、授業や部活動の試合では2,3人の動きでほとんどが事足りてしまうということだ。つまり、自分がいる1つのコートで試合ができれば、それで活動が済んでしまうのである。

 故に、60名という大人数が同時に動くシステムに不慣れな点は、大会全体を構想する上では大変なハンデとなった。

 それでも体育委員の5名は、委員長を中心に、過去の球技大会の資料を参考に、仕事を分担し新たな球技大会を組み立てていった。

 3年生は、全体の運営システム。2年生は、バドミントンのルール。1年生はドッヂボールのルール。それぞれが持ち寄り、協議をしながらモレや意味が通らない部分がないかを詰めていった。

 昨今のDXの波に少しでも乗れるように、Chromebookでメンバー表の作成もした。使い慣れていない端末のため、使いづらそうだった(文句とため息で部屋が包まれた)が、何とか完成させた。

 しかし、自分たちで0から作成した資料を使い、LHRでルール説明やメンバー・審判を決める体育委員の背中は、どこか誇らしげで、いくらか広くなっていたように思う。

 他の生徒たちも、この段階から非常に協力的で、「体育委員が前で進めてくれるなら手伝うよ」という雰囲気が教室に充満していた。

 だがしかし、その後に委員会を開くと、体育委員の面々は少しうつむいていた。全体への説明が上手にできなかったと言うのだ。

 理由を聞くと、「自分の理解不足」と返ってきた。これは本当だろうか?自分たちで決めたルール、書き出して確認もした、カンペも持っていた。もう少し、深堀りをしてみると「言葉だけで説明したから」という原因が見つかった。

 普段の委員会ではホワイトボードを使い、会議の流れや決定事項を、文字や図という目に見える形で残している。しかし、自分たちはそうではなく、言ったそばから消えてしまう言葉だけに頼ってしまったと気づいたのである。

 それからというものの、ルールやメンバー表、対戦表などは、全員が同じものを同じように見ることができるように、印刷して配布したり、拡大したものを壁へ張り出し始めたのである。

 ここは、一つ大きな成長ポイントだった。

 

 やっと練習に入る。ここでの体育委員の役割は、ルールやシステムの不備を見つけることだ。

 大きく2つの不備があった。1つ目は、出場の枠が多すぎて体力的にも、実質人数的にも厳しいこと。2つ目は、ルールが机上の空論で実践に即していなかったことだ。

 詳細は省くが、すぐ修正をかけることができた。このフットワークの良さは流石である。試合数を削減し、ルールの改定を行い、速やかに体育委員から全生徒への周知を行った。

 大会直前、なんと開会式や閉会式などの進行や役割を決めていないことが発覚した。持ち前のポジティブ思考で、体育委員を開催。そして、お決まりの役割を割り当てた。


 選手宣誓は委員長、ルール説明と準備運動は2年生、結果発表はリベンジに燃える1年生のAくん。

 体育委員の役割はすんなり決まった。体育祭の成功イメージが残っており自信もある。しかし、校長先生のあいさつや副校長先生の講評、養護教諭の救護の欄だけはすんなりと行かなかった。

 すぐに依頼をしにいかなくてはということで、委員長と副委員長、1年生のAくんとサポートの1−2の生徒2名が走った。

 委員長と副委員長は、直々に校長室へ行き、依頼成功。校長室のソファがフカフカすぎて、天にも昇る思いになったとか。


 Aくんは緊張のあまり、ノックができず部屋の前で20分間立ち往生。サポートの二人に励まされ、ようやっとノックをし、声をかけたと思ったら、流暢に事の次第を説明して依頼を取り付けてしまった。

 終了後、Aくんのドヤ顔とマッスルポーズが炸裂したのは言うまでもない。


 本番当日。

 開会式は、副委員長が司会で回し、ルール説明と準備運動を2年生が固め、選手宣誓で委員長が締める。盤石だった。

 競技中は、全員がプレーヤーと本部の兼任だった。試合終了と同時に、本部で放送をかけ、勝敗の記録を書き込んでいく。体力というより、頭の切り替えが大変だったと思う。それでも、クラスの仲間の手を借りながら、自分たちで運営をやりきった。

 初日のバドミントンを終え、体育委員の一同は安堵の表情で反省会を行った。

 怪我なく終えられたこと、生徒が笑顔で汗をかいていたこと、自信を持って運営に立てたこと。それぞれが前向きな発言をした上で、気を引き締めて明日のドッヂボールへ向かうこととなった。

 前日の大差がついたバドミントンとは打って変わって、ドッヂボールは途中まで全クラス同率首位という白熱した競った展開だった。
自分の仕事もそっちのけで、体育委員もプレイに集中し、クラスのメンバーを盛り立て、クラスが一丸となった1日だった。

 私個人としては、競技にのめり込み、視野がただ1点に集中するそんな姿も素敵だなと、本部から眺めていた。競技の結果は、ぜひメインストーリーをご覧いただきたい。

 閉会式。

 成績発表のリベンジに燃えるAくんの出番。
「第3位は、2勝6敗で1年1組です。(拍手)」
・・間・・
「第2位は2チームいます。4勝4敗で1年2組と、2年1組。(どよめきと拍手)」
・・間・・
「第1位。第1位も2チームいます。・・第1位は・・5勝3敗で、2年2組と3年次です(今日1番の拍手)」

 体育祭では、発表順番の構成とタメに課題があったと自覚していたYくん。球技大会では、それらを完全に克服した。

 体育科としては、ドヤ顔とマッスルポーズが欲しかったのだが、今回はお預けのようだ。人間、本当に集中すると、ドヤ顔もマッスルポーズもしないということが分かった。

 Aくんのここに懸ける想いは、人知れず相当なものだったに違いない。


 最後に、委員長からまとめの言葉。

「みんなが楽しめる球技大会となりましたか?」
「怪我なく、汗をかいて、笑顔でプレーする姿が見られて満足しています。」
「皆さんが協力してくれたおかげで、こんな素晴らしい球技大会になりました。」
「至らない点もあったと思いますので、ぜひ意見をください。」
「本当にありがとうございました。」

 12月から考えてきた球技大会を実施して、委員長の心の底から出てきたメッセージだと思う。もしかしたら、成績発表以上の拍手の大きさだったかもしれない。

 きっと、他の生徒たちも「体育委員のおかげで、こんなに楽しませてもらえたよ。」と心のなかで叫んでいたに違いない。

 無事に幕を降ろした球技大会。

 最後の反省会を開く。改めて体育委員全員から一言。
「自分的にはやり切れた」

「みんなの楽しそうな姿が励みになった」

「経験できてよかった」

「全員の協力があったからここまでこれた」

「ついてきてくれてありがとう」


 まっさらな状態から始めた球技大会。

 時には早く帰りたい日もあった。メンバーが集まらず、仕事が進まないこともあった。説明がうまくいかず、うつむいた日もあった。ルールや形式に不備もあった。

 しかし、途中で投げ出さず、改善案を示し、真摯に取り組み続けた。その姿勢や発言、行動が多くの生徒を巻き込んだ。

 体育委員たちが築いたこの文化は、決して大袈裟ではなく、大宮工業高校 定時制 の体育的行事が受け継ぐ伝統となるだろう。というより、なるに違いない。

 体育委員の皆さん、生徒だけで運営される球技大会を見せてくれて、本当にありがとう。

文責 保健体育科 森

 

以下、他記事のリンク

【定時制】R2体育祭~全生徒のメインストーリー~

【定時制】R2体育祭~体育委員のアナザーストーリー~ 

【定時制】R2球技大会~全生徒のメインストーリー~

 

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星 【定時制】R2球技大会~全生徒のメインストーリー~

【定時制】R2球技大会~全生徒のメインストーリー~

 3月22日と23日に定時制の球技大会が行われた。

 昨年度の球技大会は一斉休校の影響で、残念ながら中止となった。

 そのため、球技大会経験者は3年生のみ。1、2年生は未経験。緊急事態宣言解除の行方も気にしながらの開催であった。

 中心は、体育祭という全校行事を乗り越えた体育委員5名だ。スローガンを「みんなが楽しめる球技大会」と掲げ、実施種目アンケートをとり、他の生徒たちも巻き込みながら創り上げた。

体育祭同様、実施にたどり着くまでのアナザーストーリーも「今日の定時制」に掲載。)

 種目は「バドミントンのダブルス」と「ドッヂボール」だ。

 様子は写真に譲り、その中身は大きく3つのプレーで形づくられていた。

①審判や相手を尊重し、譲り合うフェアプレー
②全力を出し、驚くようなファインプレー
③運動不足を解消する、汗だくのハッスルプレー

 委員長のまとめのあいさつにあった「全員の協力のおかげで、球技大会を終えることができました。」という言葉にすべてが集約されている。

 体育委員に限らず、全生徒が役割を果たし、主体的に参加する姿がそこかしこにあった。

 閉会後には、一般の生徒から体育委員へ、感謝の気持ちを表すサプライズの拍手が起こる。おそらく、全員が何かしらの達成感や充実感を持って、2日間を終えたことと思う。


開始以来初めての、「生徒だけで運営」した球技大会。

教員が審判や進行に対し、ただ一言も口を挟むことなく、開会、競技、閉会とすべてをやり切った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「自らの手で創る」

 これは体育行事だけでなく、工業などの他の科目にも通じること。
いや、学校での活動だけでなく、人生すべてにおいても言えることだろう。

 そのような道を歩み始めた皆さんが創り上げる、来年度以降の大宮工業高校(定時制)の活動にさらなる期待を込め、我々教員は隣で応援し続けようと思う。

 2日間、本当にお疲れ様でした。

文責 保健体育科 森

 

以下、他記事のリンク

【定時制】R2体育祭~全生徒のメインストーリー~

【定時制】R2体育祭~体育委員のアナザーストーリー~

【定時制】R2球技大会~体育委員のアナザーストーリー~

 

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【定時制】体験入学

12月25日(金)に体験入学を実施しました。

中学生を対象に、定時制課程におかれた機械コース、建築コースのいずれかひとつのコースの実習の授業内容を体験するものです。

今回は、新型コロナウイルス感染防止対策を徹底した上で、人数を限定して実施しました。

機械コースでは「ペーパーウェイト」、建築コースでは「ミニ道具箱」を製作しました。

実施後のアンケートでは「自分の知らないことをたくさん学ぶことができました」といった声をいただきました。

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【定時制】社会体験活動

12月17日(木)に社会体験活動を2、3年次で実施しました。

社会体験活動は、高校生自立支援事業の一環として、地域の若者を支援するNPO法人と連携して行いました。地域の企業に訪問し、働く現場を体験することを通して、進路への意識を高めることを目的としています。

活動にあたっては、 「小原歯車工業株式会社」様、「埼玉機器株式会社」様、「有限会社髙中板金工業」様(五十音順)の多大なるご協力をいただきました。ありがとうございました。

生徒からは「ひとつひとつの作業の工程をみて、改めてものづくりでは丁寧にやることが大事だと感じました」という感想や、「高校を卒業するまでの間に自分のつきたい仕事を見つけて、よい人材になれるよう頑張っていこうと思います」といった感想がありました。

多くの生徒にとって、社会に出て働くとはどのようなことなのかを実感する機会になったようです。

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【定時制】SSTの実施

12月16日(水)にSST(ソーシャルスキルトレーニング)を全年次で実施しました。

SSTは、高校生自立支援事業の一環として、地域の若者を支援するNPO法人と連携して行いました。生徒が卒業後に社会人として自立する上で必要なスキルを身につけることを目的としています。

1年次では、コミュニケーションの基礎として、「丁寧に聞く・伝える」をテーマにSSTを実施しました。普段はあまり意識しない聞くという行為に「最後まで聞くこと」や「否定をしないこと」といったポイントがあることを改めて 学びました。

2年次では、1年次の内容から発展して「上手な頼み方」をテーマにSSTを実施しました。chromebookを活用しながら、それぞれが考えた頼み方を画面に映し出して共有することで、頼み方の様々なバリエーションについて考えること
ができました。

3年次と4年次は、社会に出た後に必要となる、消費者トラブルへの備えをテーマに講演を聞きました。契約の重要性や、クーリング・オフの制度、消費者ホットラインの存在など、消費者として知っておくべきことを学ぶことができました。

 

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【定時制】R2体育祭~全生徒のメインストーリー~

 10月26日(月)定時制の体育祭が行われました。

 今年で8年目の「夜」に「グラウンド」で実施する体育祭です。全定通じて、今年度初の全校をあげてのイベントでもありました。

 当初は、新型コロナウイルスの影響で、開祭そのものに黄色信号が点灯していました。しかし、生徒達の「体育祭をやりたい」という気持ちを受け、これまで以上の工夫を凝らすことで開祭までこぎつけました。

 また、体育委員を中心に、他の生徒、教職員、そして保護者の皆様の支えもあり、無事に閉祭を迎えることができました。

 この場をお借りして感謝を述べさせていただきます。(実施に辿り着くまでのアナザーストーリーも、「今日の定時制」に掲載していますので、ぜひそちらもご覧ください。)


 今年度の目的は、生徒による手作りの体育祭。そして、コロナ感染対策の徹底と集団での運動という、相反する行動を両立させることでした。

 そのため、競技内容や生徒応援席、保護者参観に制約を設けた上での実施とになりました。この点、参観を希望していた保護者の皆様にはご不便をおかけしてしまい、申し訳なく感じております。今年度については、ご容赦頂けると幸いです。

 以下、各競技の様子をどうぞご覧ください。

開会式 選手宣誓
開会式 選手宣誓
50m走 縄跳びリレー
腹筋キープ 空気イス耐久
腕立て伏せ 1000m走
障害物走 ドリブルリレー
   
年次対抗リレー 表彰

 

 今年度、栄えある優勝は『1年次』です。準優勝は2年次。なんと、若い年次のワンツーフィニッシュで幕を閉じました。

 最後の年次対抗リレーの結果次第で、優勝年次が変動するデッドヒートでした。

 もちろん順位を競うことも、目的の一つであり大切なことです。しかしそれ以上に、生徒全員が夢中で駆け回り、心のこもった声援や励ましの拍手が自然と沸き起こった姿が印象に残っています。


 きっと「順位よりも大切な何か」が芽生えたのではないでしょうか。

 

   
 4年次 3年次 
   
2年次

1年次

(外が寒く室内撮影になってしまいました)

 コロナによって、たくさんのことを諦めざるを得ない状況が続いている中、やっとの思いで全校生徒が参加できた体育祭です。

 体育祭史上最高に盛り上がったと確信しています。

 生徒の皆さん、お疲れ様でした。そして、本当にありがとう。

文責 保健体育科 森

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【定時制】R2体育祭~体育委員のアナザーストーリー~ 

 

『”コロナ対策”と”全校生徒での運動”の両立に、体育委員が立ち上がった。』

 10月26日(月)雲一つない青空の下。ではなく、星が輝く夜空の下、大宮工業高校定時制の体育祭が行われた。

 

 今年度、行事という行事はコロナの影響でほぼ中止になった。当然、体育祭の中止も検討した。

 しかし、さも当たり前のように中止判断を下すのではなく、「実施可能性の検討を重ねてからでも遅くない」という清水校長の言葉を受け、再検討を始めた。

 そこで体育科の教員はまず、生徒の気持ちに耳を傾けることから始めようと、全生徒に意見を募った。すると生徒達は、「感染対策をしてでも体育祭をやりたい」という意志を表明したのだ。

 とはいえ、すでに9月は中旬。体育祭をやれたとしても、気温の関係で10月いっぱいが限度だろうと。開祭まであと1ヵ月しかない。時間もない中で、昨年度とはまったく異なる形での体育祭になることは必至だった。

 教員だけでの運営は厳しい。そこで、9名の体育委員に声をかけ、企画運営の主体を生徒に移す体育祭が動き始めたのだ。

 

 今年度、体育祭を行う条件の一丁目一番地に来るのは、コロナ感染に不安を抱いている生徒の気持ちに寄り添うことである。

 そのため、体育委員が話し合いを重ね、感染への不安を最小限にするための手立てを考えた。

 全生徒にアンケートをとり、密集を避ける種目は何か?体力やモチベーション面での不安はあるか?などを聞き取った。

 ありがたいことに、多くの生徒が様々な角度からのアイデアや批判を体育委員会へ投げ込んでくれたのだ。

 部活や文化祭の準備など複数の用事がある生徒もいたが、毎週1~2回は放課後に集まって体育委員会を開いた。

 全生徒の意見をもとに、体育委員のメンバー達は不安感を抑えるための種目や応援席の配置、保護者参観の規模、消毒・手洗いの運用方法を検討した。

 もちろん、100%の正解がないことを承知した上で、ベターな判断をすると決め、建設的な話し合いを進めていった。委員長を中心に、「こうしたらどう?」「いや、厳しい。」「それならいける!」と、霧の中にある見えないゴールを思い描き、自分達なりの正解を示していった。

 その結果が「分散型の7競技・道具を極限まで減らす・消毒の徹底・応援席のジグザグ配置・保護者参観の制限」の5つであった。

 実は、保護者参観が「1家族1名」の制限となった理由には裏話がある。

 本来、教員側としてはコロナ感染の情勢を考慮し、安全第一で「保護者参観はなし」とストップをかけたいところではあった。

 しかし、「参観したい保護者は、全員に来てもらいたい。」という体育委員の強い意向があり、生徒と教員の意見の間をとることで今回の形式になったのだ。

 

 また、今年は定時制体育祭の第2章の始まりでもあった。

 第1章は体育祭の創成期である。7年前から昨年までの話だ。当初の目的は「夜間でもグラウンドで行い、他の高校と同じ条件で体育祭にしたい」という草分け的なものであった。

 当時はノウハウもなく、体育科の教員が先導し、手探りで多少強引にでも立ち上げることを優先したのである。その後、多くの生徒や先生方の後押しもあり、体育祭運営は安定し、今は成長期を迎えている。

 そして今年、第2章として「教員でなく、体育委員が先導する体育祭」が始まったのだ。その理由は、前述したとおり。

 コロナ禍の不安定な環境による怪我の功名で導かれた章だと言っても過言ではない。


 予行練習では、司会も諸注意も競技ルールの説明、実演もすべて体育委員が取り仕切った。

 10月下旬の夜は気温が低く、準備体操をするだけのウォーミングアップでは運動量が足りないと判断し、自発的にエクササイズも取り入れた。

 当日は、どの生徒よりも早く登校し、保護者席を用意した。道具を運び並べ、ラインも引いた。

 「ここまでやったんだから、成功させたいっすよね。」と口にした1年次の体育委員の無邪気な表情はキラキラしていた。

 他の生徒が給食に行く中、緊張しながら直前までリハーサルをした。


 準備に準備を重ねて迎えた本番も、始まったらあっという間。

 司会は堂々と生徒を捌いた。

 聞く者誰一人言葉を発することなく耳を傾けていた諸注意のおかげで、静粛なグラウンドに規律が生まれた。

 選手宣誓は委員長自らが考え、紡いだ言葉である。間違いなく必聴だ。

 新たに取り入れたエクササイズで、体が温まるには十分な運動量が確保でき、競技が始まった。


 体育委員は成功させたい、盛り上げたいの一心で、出場数でも無理を引き受けていただろう。さらに、出場種目以外の役割として、消毒の徹底や座席での応援マナーに目を光らせてくれた。

 体力的な限界も近づいていたと思う。しかし、声を枯らしながら自分の年次を応援し、担当以外の種目でも感染対策の注意喚起をしていた。

 心身ともに自分を使い切っている状況にもかかわらず、本当に粘り強く取り組んでいるな、と筆者自身は純粋に心が震えていた。

 ここまでの過程をご覧いただければ、体育祭の内容については想像に難くないと思う。ぜひ、もう一つの記事(体育祭メインストーリー)もご覧いただきたい。


 コロナ禍による生徒の不安に寄り添うこと、生徒主体の第2章が始まったこと。この2つが体育委員によるアナザーストーリーを生んでくれた。


 体育祭翌日、体育委員の反省会が終わった後、数名がその場に残りこんなことを言っていた。

 「年度末の球技大会も俺たちで考えてやろうぜ。」

 体育科教員としては当然、球技大会も彼らに託すつもりでいる。

 このような素晴らしい生徒達と体育祭を共有できたことに感謝している。

文責 保健体育科 森

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【定時制】学校地域WIN-WINプロジェクト

2020年10月14日(水)に4年生の選択授業「政治・経済」の中で、消費者教育の特別授業を実施しました。

講師の埼玉県県民生活部消費生活課 荏原智美 様 から、実際に起きた消費者問題を題材に、不当表示広告についてわかりやすく説明をしていただきました。

この授業は「学校地域WIN-WINプロジェクト」の一環として実施され、今後生徒たちは、実際に世の中にある無数の広告の中から不当表示広告を探す活動をしていきます。

この活動の報告は県に提出され、実際に不当表示があった場合には行政指導等につながる可能性もあります。

この活動を通して、生徒達が自立した消費者としての、メディア・リテラシーを身に着けることを期待しています。

 

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