校長挨拶(全日制)

 工業とは、“人が人として幸せに生きていくために必要なものをつくること”であり、工業高校で学ぶ、知識や技術は、自分のためだけでなく、人のため、社会のため、世界や地球のために、役立たせるためのものであると考えています。
 専門的な知識や技術の先には、それを利用する“人”がいます。いかに高度な技術を駆使したものであっても、それを使う人への、思いやりや配慮、気遣いがなければ、決して受け入れられることはありません。相手の気持ちや、立場に立って考えること。行動すること。つくり上げること。その基本は“優しさ”です。
 そして、優しくあるためには、“精神(こころ)の強さ”が必要です。精神が強くなければ、優しさは甘さや弱さになりかねません。精神が強くなければ、人や社会を優しく包むことはできません。どのようなことがあっても挫けることのない強い精神。たゆまぬ努力を重ね、前に進もうとする強い精神。本当の優しさは強い精神に宿ります。
 埼玉県の工業教育を牽引する本校は、校訓「至誠一貫」「質実剛健」のもと、“日本を支え 世界で活躍する 人間性豊かなエンジニアの育成”に努めてまいります。 

埼玉県立大宮工業高等学校長 清水雅己

 

 

 

 

 

 

 

   

式辞・講話等

式辞・講話等(全日制)

【式辞・講話等(全日制)】令和4年度第2学期始業式 式辞(要旨)

おはようございます。

今年の夏休みもコロナ禍ではありましたが、部活動をはじめ、課題研究や資格取得、コンテストなど、多くの生徒が夏休みを返上して活動し、先ほどの表彰状等の数にも表れているように、有意義で充実した夏休みを過ごしたのではないかと思います。

そして、今日、ここに始業式を迎えられたことに、まずもって感謝したいと思います。ありがとうございます。

まずはじめに、1学期の終業式で、3つの善行について紹介しましたが、この始業式でも善行について紹介したいと思います。

8月29日(月)に、地域に住まわれている女性から電話をいただきました。その内容(要旨)は次の通りです。

8月27日(土)9時頃、本校近くの交差点で自転車で転んでしまい、足をケガして動けなくなっていたところを、大宮工業高校の男子生徒に助けてもらった。
その生徒は自転車を起こしてくれた上に、お水まで買って持ってきてくれた。

その生徒の行動に大変感謝し、御礼をと思い電話したとのことでした。
そして、その女性は妊婦さんで、その後体調に問題はないとのことでした。

生徒の名前は聞くことができなかったとのことですが、髪の短い爽やかな生徒であったとのことです。

人が困っているとき、その人に身を案じ、すぐに行動を起こすことができる生徒。なかなかできることではなく、これぞ宮工の生徒。まさに、本校の誇りです。いつも思っていることですが、本当に凄い生徒たちだな、凄い学校だなと素直に嬉しくなってきます。

名前はわかりませんが、その生徒の優しさと行動力に、心より敬意を表します。ぜひ、該当する生徒は、校長室を訪ねてもらいたいと思います。

さて、今日は、「能力」と「熱意」と「考え方」について話したいと思います。

皆さんも多忙な夏休みを過ごしたと思いますが、先生方も進路指導や部活動、課題研究などの支援や指導、出張や会議、教材研究、2学期の準備など、むしろ学期中よりも夏休みの方が多忙な日々が続いていたように思います。

私自身も、学校の外で行われた会議などに出席するため、あまり学校にいることができませんでした。
それらの会議で多く耳にしたのは、私たちを取り巻く社会が急激に変化しているということです。

その代表的なキーワードは、AI、IoT、ビッグデータ、ロボット、そして、Society5.0。このSociety5.0が目指すものは、

・IoTですべての人とモノがつながり、新たな価値が生まれる社会
・AIにより、必要な情報が必要な時に提供される社会
・ロボットや自動走行車などの技術で、人の可能性が広がる社会
・イノベーションにより、様々なニーズに対応できる社会

例えば、自動車産業やロボット産業と、IoTやAIなどの結び付きによる社会の変革(イノベーション)を通じて、社会が抱える問題を解決していくことです。

その反面、今ある職業がなくなったり、新たな職業が生まれたり、価値観が変わったり、大きな変化がもたらされるということです。
このような変化の激しい時代を幸せに生きていくことは大変なことかもしれませんが、変化が大きければ大きいほど、何かを産み出すチャンスも多くなり、大変であればあるほど、厳しければ厳しいほど、遣り甲斐があり、楽しくもあると思います。

大切なことは、チャンスをチャンスとして捉えられるかどうか、捉えられたときに解決策を産み出し、必要なものを創り出すことができるかどうかです。

そのために必要な要素は、「能力」と「熱意」と「考え方」であると言われています。

1つ目の「能力」とは、物事を成し遂げることのできる力のこと。
日頃、学校で学んでいる国語や数学をはじめとする普通科目、専門科目、部活動や趣味など、その一つ一つが皆さんの「能力」を高める要素です。

この「能力」には、プラスはあってもマイナスはありません。学べば学ぶほど、やればやるほど高まります。

2つ目の「熱意」。
少しニュアンスが違うかもしれませんが、「やる気」や「モチベーション」と捉えてもらってもいいでしょう。
この「熱意」も「能力」と同じで、プラスはあってもマイナスはありません。いかに高めることができるかが大切になります。

「やる気スイッチ」という言葉を聞くこともありますが、やる気スイッチをONにするためにも、具体的な「夢」や「目標」を持つことは極めて重要なことです。

そして、3つ目の「考え方」。
この「考え方」には、プラスもあれば、マイナスもあります。
大切なことは、ものごとを悲観的に捉えるのではなく、「何とかしたい」「何とかしよう」「何とかなる」とプラスに考えること、人や自分、人生に対する肯定的な見方、人やモノに対する感謝の心、人や社会に貢献しようとするプラスの考えです。

とは言っても、物事をプラスに考えることは意外と難しいことです。そのためにも、自分に自信が持てるように「能力」を高めることは、とても重要なことです。

先ほども、ふれましたが、「能力」にはプラスはあってもマイナスはなく、学べば学ぶほど、やればやるほど高まります。

これら「能力」と「熱意」と「考え方」が、皆さん自身の中で、互いに融合し合うことにより、これからの変化の激しい時代を幸せに生きていくことができるようになると思います。

この「能力」と「熱意」と「考え方」を用いた有名な方程式がありますので紹介したいと思います。
その方程式を、一昨日訃報が報じられましたが、京セラや第二電電(現・KDDI)の創業者で、「経営の神様」と呼ばれた 稲盛和夫さんは、人生や仕事の結果は、「能力」と「熱意」と「考え方」の3つの要素の掛け算で決まると言っています。

式で表すと、

人生・仕事の結果 = 能力 × 熱意× 考え方

になります。式としては、3つの要素を掛け合わせただけの簡単な式ですので、ぜひ覚えておいてもらいたいと思います。

夏休みが終わり、いよいよ今日から2学期です。
2学期は、勉強だけでなく、体育祭や宮工祭、スポーツや文化活動にと皆さんが、さらなる成長を遂げる大切な学期です。

そのためにも、今紹介した「能力」と「熱意」と「考え方」の3つの要素と、この方程式を常に意識して、自らをさらに高められるよう努力してもらいたいと思います。

おわりに、夏休み中にも準備を進めてもらいましたが、2学期は3年生にとって、進路実現に向けた最も重要な学期となります。
大学や専門学校の推薦入試やAO入試は、既に始まっています。
そして、就職希望の皆さんは、2週間後の9月16日から採用試験が始まります。

採用試験を受験する人の中には、

・採用してもらえるのだろうか?
・この会社でやっていけるだろうか?
・会社に入れても、自分がやりたい仕事に就けるのだろうか?
・この会社は自分に向いているのだろうか?

そのようなことを考え、不安な日々を送っている人がいるかもしれません。

人は、人生の節目を迎え、ことを決める時には、誰だって心が揺れ動きます。それは自然なことであり、当たり前なことです。

しかし、それから逃げていては、何の解決にもなりません。
これは、就職希望者だけでなく、進学希望者にも言えることですが、大切なことは、

・腹をくくること。
・何が何でもこの会社に、この学校に入るんだという強い意志を持つこと。
・そして、自分がそこで何をやりたいのか、何をやろうとしているのかを自分の言葉で明確に言えるようにしておくことです。

いよいよ進路実現に向け、大きな一歩を踏み出す時がやってきました。
頭の中を整理し、体調を整え、万全な状態で臨んでください。
就職・進学ともに、3年生全員が第1希望の進路実現が叶うよう、ぬかりなく準備を進めてください。
3年生の皆さん、頑張ってください。皆さんからの吉報を待っています。

そして、1・2年生の皆さんには、進路実現に向かって頑張っている3年生の姿を、その目にしっかりと焼き付け、来たるべき時に備えてもらいたいと思います。

最後に、お願いです。
様々な制限が緩和されつつありますが、新型コロナウイルスは未だ猛威を振るっています。
周囲の人のためにも、自分のためにも、くれぐれも気をつけて、引き続き節度ある行動をお願いします。
それでは、この2学期が皆さんにとって、充実した学期となることを期待して、私の話を終ります。2学期も頑張っていきましょう!


令和4年9月1日

埼玉県立大宮工業高等学校長 清 水 雅 己

校長室より

至誠一貫

【校長室より】ちょっと実習訪問(校長室は実習室)《建築科3年生 課題研究》

3年生の課題研究は2学期の最終日を迎えました。校長室では、建築科の木工班の生徒たちが、無機質な金属製のディスプレイスタンドを校長室の雰囲気に合わせた木調化に取り組んでいましたが、細部の調整も終わり無事製品を納品してくれました。
寸分違わない、そして温かみのある木目、校長室内の他の製品との調和、素晴らしい出来上がりに感動です。
製作にあたってくれた生徒の皆さん、ご支援いただいた先生方に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。校長室の宝物として、大切に活用させていただきます。

【校長室より】「修学旅行説明会」に御参加いただきありがとうございました

2年生保護者の皆様を対象とした修学旅行説明会実施しました。

2年生は中学3年生の頃からこれまでの間、新型コロナウイルスの影響を受け続けてきた学年であり、多くの生徒が中学校時代に修学旅行に行くことができなかった学年です。そのため、保護者の皆様の関心も高いのではないかと思います。

修学旅行は、生徒たちにとって高校生活の一番の思い出となる行事となることでしょう。学校・生徒・保護者の皆様が協力して、楽しく思い出深い修学旅行をつくり上げていきたいと思います。

保護者のみなさにおかれましては、引き続き、ご支援・ご協力をよろしくお願い申し上げます。本日は御参加いただきありがとうございました。

【校長室より】「ドラム缶を再利用したピザ窯製作」試食会並びに贈呈式《機械科3年生 課題研究》

加須げんきプラザの依頼により取り組んできたドラム缶を再利用したピザ窯が完成し、今日は、加須げんきプラザの今井所長様、藤田副所長様、ご支援いただいた加村社会教育主事様をお迎えし、試食会並びに贈呈式を行いました。
生徒たちは焼きあがったピザや焼き芋を夢中で頰張っていましたが、贈呈式では立派に贈呈の言葉をお伝えすることができました。今井所長様からは一緒に取り組むことができたことや、贈呈いただいたことへの感謝の言葉、加須げんきプラザの教育活動で活用していく予定であることなどを生徒たちに伝えていただきました。

【校長室より】中高大STEAMS教育連携授業

大谷口中学校・大宮工業高校・日本工業大学の連携によるSTEAMS教育を行いました。
この取組は、大谷口中学校、大宮工業高校、日本工業大学の3者が連携し、大谷口中学校の「一人ひとりのWell-beingを実現する未来の教育(さいたま市教育委員会委嘱)」「大谷口中学校STEAMS TIME」および大宮工業高校の「マイスター・ハイスクール事業(文部科学省指定)」の充実を図るため、日本工業大学の協力・監修のもと全4回にわたり実施した中高大STEAMS教育連携授業です。
今日は最終回となるワークショップ。生徒たちが先生となって、教材開発から授業に至るまで取り組んできました。高校生の身振り手振りを含めた楽しい授業に、中学生も目を輝かせてワークショックに取り組んでいました。
自信をもって説明している高校生の姿を見て、生徒たちは自分自身が取り組んできたことを教えることが好きなんだということを改めて感じました。そして、高校生にとっては「教うるは学の半ば」「教えることは学ぶこと」を実感するとともに、思い出に残る充実した時間となったのではないかと思います。
このような貴重な時間を御提供いただいた大谷口中学校小林校長様、御支援いただきました日本工業大学櫛橋先生をはじめ、関係者の皆様に心より感謝申し上げます。

※今日の取組の様子は、テレビ埼玉(11/29 ニュース545)でもご紹介いただきましたので、ぜひご覧いただきたいと思います。

【校長室より】校長室の宝物!(イニシャルキーホルダー/ネームキーホルダー/マスクスタンド)

10月29・30日に開催した全日制「宮工祭」、11月26・27日に開催した定時制「宮工祭」は、笑顔あふれる素晴らしい文化祭となりました。

その中で、全日制ではイニシャルキーホルダー、定時制ではネームキーホルダーをお客様の注文を受けてつくるサービスがありました。イニシャルキーホルダーは3Dプリンターで、ネームキーホルダーは金属レーザー加工機を活用したものです。文化祭が、先端加工機の使い方を深く学ぶ機会となり、まさに工業高校でなければできない工業高校ならではの文化祭になったと思います。

全日制機械科の先生が、食事の際にマスクを机等に直置きしないようにするためのマスクスタンドを持ってきてくれました。このマスクスタンドは3Dプリンターによって出力されたもので、ネット上にはこのような製品のデータが多く提供されており、教材研究にも役立っています。これまでは型をつくって大量生産していたものが、3Dプリンターの普及により多品種少量生産が容易に行えるようになりました。まだまだコストの面で課題はありますが、これからのものづくりには欠くことができない製造法になることでしょう。

つくっていただいたキーホルダーとマスクスタンドは校長室の宝物として飾らせていただきたいと思います。