【柔道部】陰の立役者
今日の道場は、広く見えます。
練習の指示を出してくれているのは中條眞吾。
3年生です。
4月19日の春季大会で敗退し、高校生としての試合が幕を閉じました。大会終了後の表彰式を観ながら「この畳に上がれるのも最後かあ……」と呟き、なんとか自分の気持ちに区切りをつけようとしている風でした。柔道を始めた経緯を話してくれたのも思いがあったからではないでしょうか。
穏やかな人柄で、頼まれ事も気持ちよく引き受けてくれ、練習でも大きな声を出して雰囲気をつくってくれます。関東予選の時も総体予選の時も、同級生に「頑張れよー」と声をかけ、動画を撮ったり試合結果を記録したりとサポートに徹してくれていました。春季大会の団体戦メンバーを決める部内戦で、キャプテンの和久井源太が「中條、入れよ」と言ったのも、うなづけます。
宮工の柔道場には「1位」の賞状がズラッと並んでいます。大会で部員たちの試合を観ていると、勝ちあがるためにどれだけエネルギーが必要か、気持ちを切らさず畳に上がるのがどれほど神経を使うことか、よく分かります。技術も気力も他の選手より優れているからこそ、頂点に立てるのだと思います。宮工柔道部の選手たちが1位以外の賞状をもらっても決して喜ばないのは、劣っているところを見せつけられるからかもしれません。
けれど、華やかな成果を残す人の裏で、同じように成果を求めながらもそこに届かない人がいるのも事実です。自分の試合が無いのに、毎日道着を着て変わらず厳しい練習に励むのを、今までよりしんどく感じることもあると思います。それでも手を抜かず、みんなのためになることを当たり前にできる彼もまた、強いのではないでしょうか。
試合が残っている3年生も、これから見せ場をつくれる1,2年生も、強くなるほど謙虚に、礼を以って、一戦に臨んで欲しいと思います。