日誌

【柔道部】涙の先に

団体戦では、こんなシーンもありました。

手前の会場の審判は鯉渕監督。奥の会場で審判をしているのは本校卒業生の岡安先生です。こんな場面が見られるのも宮工柔道部ならでは。

準決勝が始まると、担当会場での役割が終わった先輩は遠目に後輩の試合を眺めていました。直前に励ましの一言をかけられ、部員たちは心強かったと思います。

 

決勝を終え、監督から言葉をもらっている後輩を見ながらつぶやいていた言葉が印象的でした。

「どうして勢いがなくなっちゃうんだろう、あのままだったら絶対相手は嫌がるのに」

準決勝までの自分たちでチームを盛り上げる雰囲気が、決勝の相手になると一気にしぼんでしまうのがもったいないとおっしゃっていました。「強い相手に引かない」と、鯉渕監督もお話しされたように、先輩も同じことを感じたようです。

普段の練習でも、気迫!覇気!という言葉が飛びますが、どんな時も気持ちを出すことが大きな課題になっています。

 

今回、壁を越えようとする気持ちが見えた部員がいます。

 山﨑柊哉と新井康仁。

2年生の二人は団体戦と合わせ、三日目の無差別個人戦にも出場しました。

団体戦で勝ったものの、内容に納得がいかず悔し涙を流したのは山﨑。昨年度はそんな感情になったことはなかったそうです。個人戦では初戦敗退の結果でしたが、監督から体重やスタミナ、技について具体的な目標を示され、レベルアップに意欲を見せていました。

負け方に納得がいかず悔し涙を流したのは新井。自身の“もったいない”“どうしてあの入り方を……”という反省。周りのアドバイスと自分のスタイルをどうやって組み合わせればいいかという悩み。理解力があり素直だから起こる感情ではないでしょうか。

 

悔しさを感じるのは成長の兆しです。

この後続く大会の中で、どんなレベルアップを見せてくれるのか、その変化がどのようにチームを押し上げてくれるのか楽しみです。