日誌

【柔道部】つなぐ誇り

本日も先輩が指導に来てくれました。

岡安智弘先輩。

在学当時を知っている先生方も柔道部の面々も、一目置く、という表現では足りないくらいに誰もが褒めちぎる先輩です。選手権大会に出掛けている鯉渕監督の代理として、2日間、後輩たちに丁寧な指導をしてくれ、間を回って細かく声をかけていました。部員たちが吸い込まれるように指導を聞いているのは実績と人柄に惹きつけられるからでしょう。

OB、教育実習生、教員。自分の立ち位置に合わせて身の置き方を変えることができるのも、彼の意識の高さ、人格が優れている部分だと思います。そうした振る舞いを見習うべき手本として後輩たちに定着させてあげられないのは、当時の感覚のまま教え子や後輩を呼び捨てにする風潮がある年上の人たち。

宮工柔道部は一生のつながりだそうですが、時間が流れ立場が変われば、それに合わせた距離感で関わるのも柔道が大切にするひとつの『礼』であり、一般社会のマナーです。いつまでも“宮工柔道部”のくくりで見るのではなく、彼がこれから関わるたくさんの生徒たちの前では一人の教員として接してほしいと思います。

後輩の出番を待つ間、先輩たちは自分たちのチームを振り返っていました。大会の記憶もさることながら、投げられたら悔しくて必死にぶつかっていったこと、練習中はとにかく声を出していたこと、欠点補習で練習に穴をあけチームに迷惑をかけたこと……気迫や緊張感が伝わる思い出を、笑い話も交えながら聞かせてくれました。

柔道にかけるきもちの強さと、結果を目指す過程で育つチームの一人としての意識こそが、宮工柔道部の所以だと思います。先輩方から学びとってほしいです。