日誌

2024年5月の記事一覧

【柔道部】きもち

毎日、稽古に必要な準備をするのは1年生の仕事。今年度の1年生たちを見ていると、全員が意識してすること・担当の順番を決めてすること、を決めて行っているようです。

 《必要なものを使いやすいように並べます。余裕を持って動くための小さな工夫ですね。》

先を見て動くことや察する力に長けている点も1年生の特徴ではないでしょうか。野口と青柳は、稽古が終わると必ず最初に箒を持ち出して畳を掃き始めます。また、して欲しいことに気づけるのは松田。何も言われなくても使いたい道具をさっと渡してくれるなど、全体を見て“した方が良いこと”にアンテナが立つのはさすがです。 

ちいさなところで率先して動く先輩たちもいます。2年の福島は今日も、他の部員が放りっぱなしのペットボトルを拾って片付けてくれました。日頃から後輩に声をかけつつ自分も動くのは坂本。全体のためになることを優先させて動ける先輩の姿は良いお手本です。

 

3年生になると道着もずいぶんくたびれてきます。

使い込んで軟らかくなっても、もともと生地の厚い柔道着は縫うのも一苦労だと思います。子どもたちからの頼みもあるでしょうが、大変な作業を厭わないお家の方の心遣い。

 

周囲の人の想いを受け取り、それに応える。その想いを次の人にパスする。部活動で学べることは技術以上に、こうした人との繋がりが大きいように思います。

【柔道部】いいところ探し

大会の場で見えるのは、試合の結果だけではありません。

先日行われたジュニアの大会で、試合動画を見直していた1年の篠宮にアドバイスをしてくれたのは、今大会は受けで会場にいた、本校卒業生の松本です。

大学生で三度、ジュニアの大会を経験し一年生の時には全日本ジュニア大会にも出場しています。歳の離れた後輩に、動画を繰り返し観ながら細かく指導してくれました。

また、遡ること4月。地区大会では2年の坂本が、他校の選手に頼まれてテーピングを貸す姿がありました。相手は自分が負けた選手です。悔しいだろうに、と声をかけると本人は「武道ですから」と一言。とても凛々しく見えました。

後に続く者を慮る。

雑念なく正しいことをする。

畳の外では、宮工で柔道に励む子どもたちの優しさに触れることができます。

【柔道部】思いはいつまでも

午後、学校を訪ねてこられたのは當間先生。先生もまた、宮工柔道部に在籍していた卒業生です。本日は周年行事の打ち合わせがてら、柔道部を激励に来たとのことでした。

教頭先生の案内で改修された道場に足を踏み入れ、昭和の元号から並ぶ賞状や写真を眺めながらたくさんの思い出を話してくださいました。

在籍していた頃の道場のこと、監督を務めた先生方の学生時代のことを振り返る中で、話題はやはり戦績に。苦しんでいる現状に仰ってくださったのは「出続けることが大事なんだよ」という一言です。かつて19年連続でインターハイ出場を果たした時代も今回は無理かなという時があったんだから、と、チームを率いている監督を労い「柔道部はたくさんの方のお世話になっているのだから周りへの感謝を忘れずに」と言葉を残して帰られました。 

稽古をつけてくれる先輩だけでなく、こうして「柔道」の根本に立ち返るきっかけをくださる先輩もありがたい存在です。當間先生、お心遣いをいただきありがとうございました。

【柔道部】一途一心

昨日の埼玉県ジュニア柔道体重別選手権大会。宮工柔道部は今ひとつの結果となりました。

 

『人間だもの』で知られる相田みつをさん。初期の作品にこんな言葉があります。

『ひとつの事でもなかなか思うようにはならぬものです 

だからわたしは一つのことを一生けんめいやっているのです』

 

目指すものがあって決めたことをやり続けても、願った結果になるかどうかは本番になってみないとわかりません。けれど、だからこそ、どんな時も同じことを同じように続けなくてはいけないのです。

コンディションが良くなくても。

疲労を感じていても。

慣れていることであっても。

それをやり切るから自信を持てるし、仮に望んだ結果でなくても納得がいくのではないでしょうか。

2年前の卒業生・須川朝陽は最後の試合を終え「3年間で一番楽しかった大会でした!」と話してくれました。彼の結果は準優勝。もちろん優勝を狙っていたしその力は十分あったと思います。目標にしていた頂点には届かなかったけれど“楽しかった”と言い切れたのは、自分が信念を持って続けてきたことに誇りをもてたからだと感じます。

そうした先輩方の姿を見習って、自分と向き合う。自分の柔道を理解して決めたことをやり切る。心構えの変化が見える稽古をしなければいけないと実感した大会でした。

応援に来てくださった保護者の方々、ありがとうございました。

【柔道部】慌ただしいシーズン

考査期間恒例の勉強会。朝は7:30から、午後は練習後に時間を設けてテスト勉強や提出課題に取り組んでいます。

大好きな柔道の稽古に集中できるよう、やるべきことは、きっちりやる。社会に出ても求められる“まず、義務を果たす”習慣の意識づけを、部活動をとおして指導しています。

【柔道部】休日のサプライズ

大学のオフを利用して、3月に卒業したばかりの粕谷が顔を見せに来てくれました。大学生の層の厚さや受けている講義の内容など生き生きと話す様子からは、新生活が充実していることが伝わります。

粕谷は後輩からのお願いを気持ちよく受け、何本も乱取りに立ってくれました。また、指導する部員を連れて稽古に参加してくれたのは所沢中央高校に勤務する岡安先生。こちらも自校の生徒にアドバイスを送りつつ、後輩たちの稽古に胸を貸してくれました。卒業してからも憧れの存在で居続けてくれる「近くて遠い存在」。頑張るきっかけを与えてくれます。

関東大会、県ジュニア大会、総体予選と間断なく試合が続きます。その中で成長や手応えを感じられるのが、いつもと違う相手との稽古ではないかと思います。

先輩方、貴重な練習の機会をありがとうございました!

【柔道部】悔しい、を感じた先に

連休終わりの6日・7日に、関東高等学校柔道大会県予選が行われました。宮工柔道部の該当大会出場は県内最多。先輩方がつないできた、数多ある記録の一つです。

「相手をしっかりみて自分の柔道をする」と送り出されたレギュラーたち。選手変更で補欠に回った福島と坂本は、いつにも増してピリッとした一声でメンバーを後押しします。試合に出られないから「勝ち」はとってこられないけれど、チームの役に立つことを…気持ちが伝わります。

昨シーズン、監督から折に触れて伝えられた『チームの尖りと凹み』。ひとりひとりが新たな“尖り”になるまでほんの少しを埋めきれず、敗者復活戦に回ります。

ここからは一つでも良い順位で。

気持ちを切り替える練習。

と、新たに言葉をもらい腹が決まったのか、選手たちはビハインドで始まった試合も意地を見せて勝利し5位入賞。57回目の関東大会出場権を手にしました。

 

不利な状況になって苦しいけど止めてくる。勝ちきる。今回はその経験ができた、こうやって、チームとして強くなろう。

監督の言葉とともに、ここから強くなっていきます。

 

《試合結果》 

浦和 0-5 大宮工業

久喜工業 0-3 大宮工業

武蔵越生 3-1 大宮工業

大宮工業 5-0 児玉

熊谷商業 1-4 大宮工業

上尾鷹の台 1-4 大宮工業  第5位・関東大会出場

 

【柔道部】清窓浄机

道場の畳が新しくなって1ヶ月。綺麗な状態を保つ習慣をつけようという監督の指導もあり、部員たちは以前にも増して、稽古の後の掃き掃除を丁寧に行っています。

部室を覗くと、飲み残しのペットボトルや無造作に置かれたテーピングなど、やりっぱなしの状態が見られることがあります。少しの手間を惜しまない意識の定着は、柔道の試合や大切な選考試験など、肝心な時の結果を分けると思います。同時に、人やものを大切にする心を育てられるのではないかと感じます。

場を整え、明日は関東大会県予選です。