2021年7月の記事一覧
【式辞・講話等(全日制)】令和3年度第1学期終業式 式辞(要旨)
おはようございます。速いもので、今日で1学期も終了です。
この1学期間、いろいろなことがありましたが、改めて、皆さんの凄さ、素晴らしさに感心しています。
それは、先ほどの表彰式での、合格証書や賞状の数にも表れていると思います。
本来であれば、もっと多くの生徒皆さんにこの場に来ていただく予定でしたが、時間の都合もあるため、今回は代表者に来ていただくことになりました。合格証書及び賞状を手渡すことができなかった皆さん。
申し訳ありませんでした。そして、おめでとうございました。
これだけ多くの合格証書や賞状を授与される生徒が在籍する学校は、他に類を見ないものであり、とても誇りに思うことです。
皆さんの常日頃のたゆまぬ努力に敬意を表するとともに、これからも、さらなる高みを目指して、頑張ってくれることを期待しています。
そして、もう一つ、いつも誇りに思っていることがあります。
それは、皆さんは本当によく、気持ちの良い挨拶をしてくれるということです。
挨拶なんて、「当たり前じゃないか」という人もいるかも知れませんが、当たり前のことを、当たり前に、自然にできるということは、とても素晴らしいことです。
誰でもそうだと思いますが、挨拶をしてもらえると、気分が良くなったり、心地よい雰囲気に包まれます。
本校には学校関係者だけではなく、企業の方や大学、専門学校の方など、驚くほど多くのお客様が来訪されますが、きっと、お客様も同じように感じられているのではないかと思います。
そのためか、来訪されたお客様には、「大宮工業高校の生徒さんの活躍をよく耳にしますので、訪問するのがとても楽しみでした。実際に学校訪問させていただいて思うのは、生徒さんは、本当によく挨拶をしてくれますね。校内がきれいですね。」ということ言われます。
御来訪いただいたお客様が、皆さんの挨拶により、気分が良くなり、また、校内視察を通して、「大宮工業高校の生徒は、挨拶ができ、清掃もしっかりできる生徒たちなんだな。」と好感を持ってお帰りになられていると思います。
挨拶や清掃がしっかりできる。
当たり前のことを当たり前にできる。
これはとても大切なことであり、本校の魅力であり誇りだと思います。
ぜひこれからも継続していってもらいたいと思います。
さて、今日は就職・採用に関する話をしたいと思います。
就職を希望する多くの3年生は、就職希望先を1社に絞り込み、夏休み中に企業訪問を行い、その後、9月16日から始まる採用試験に臨むことになります。
大学や専門学校に進む人、1・2年生も、将来は必ず働くことになりますので、耳を傾けていただきたいと思います。
就職を希望する皆さんも真剣だと思いますが、企業の方も真剣です。
その大きな理由は、「企業は人なり」、「人こそが企業の財産である」と言われるように、企業の継続的・持続的な成長のためには、優秀な人材の採用と育成が必要不可欠だからです。
しかし、企業にとって人を雇うということは簡単なことではありません。
まず、人を雇うには、多額な経費が必要になります。
具体的には、採用するために必要な経費。そして、高校を卒業したばかりの人でも、給与だけでなく、手当や保険、福利厚生などを含めると、一人に支払う給与の3倍から4倍もの経費が必要になると言われています。当然、経験や年齢が高くなればなるほど高額になっていきます。
しかし、企業は経営が厳しくなったからと言って、簡単に社員をクビにすることはできません。
だからこそ、企業は慎重に人を選び、必要最小限の優秀な人財を採用しようとします。
その重要な採用に関わる判断を企業の方は、学校訪問と皆さんの企業訪問、そして、たった一日二日の採用試験で判断しなければなりません。
ですから、採用担当者は、よっぽどのことがない限り危険な綱渡りはせず、より安全な方に舵を切ります。
その上で、皆さんに伝えたいことは、「人は見かけで判断される」ということです。
世間一般的には、「人は見かけで判断してはいけない」と言われていますが、採用試験、特に面接試験においては、当然のことながら人は見かけで判断されます。
この「人は見かけで判断される」ということについて、埼玉県出身の芸人、カズレーザーさんが、あるインタビューの中で、「人を見た目で判断するのはごく自然なこと」と述べています。そして、その理由について、こう分析しています。
一瞬で得られる情報が多いことから、生き物は、視覚情報である見た目で物を判断するように進化している。 音とか匂いとかよりも目で見た情報っていうのは、1秒あたりに伝わる情報量が圧倒的に多い。 見た目で判断するというのは、本能的にあるもの。 外見っていうのは、すべてが表れるものだから。 もし「こういうイメージを持ってほしい」って思うなら、それにのっとった格好をするべき。 真面目に思われたいんだったら、真面目に思われる格好をするべき。 |
このように、見た目で得られる情報量が多いからこそ、「人は見た目で判断される」というのがカズレーザーさんの分析です。
話を元に戻します。
面接試験は特別な日です。
その特別な日に、身だしなみや言葉遣いができていないなど、「見た目」や第一印象が悪ければ、当然採用されることはありません。
服装や頭髪をはじめとする身だしなみや言葉遣いを含め、「見た目」はその時だけ繕っても繕うことができるほど簡単なものではなく、日頃の生活の中で徐々に培われ、じわじわとにじみ出てくるものです。
校則だからとか、親や先生がうるさいからとかではなく、自分自身の将来ために、常日頃から、身だしなみや言葉遣いに注意を払い、自分自身の「見た目」を高めていってもらいたいと思います。
皆さんには、自然に気持ちの良い挨拶をすることができるというアドバンテージがあります。
そのアドバンテージに、「見た目」が加われば、さらに大きなアドバンテージとなり、皆さん自身の大きな魅力になると思います。
そして、来たるべき採用試験を迎えてもらいたいと思います。
最後に連絡です。
明日7月21日から10月末まで、HR棟の西側のすべてトイレは、改修工事のため使用することができなくなります。
また、それに伴い夏休み中は、西側の階段も使用することができなくなりますので、注意してください。
それでは、9月1日に、全員そろって、笑顔で会えることを楽しみにしています。
令和3年度1学期間、たいへんお疲れ様でした。
そして、ありがとうございました。
有意義で楽しい夏休みとなることを祈っています。
令和3年7月20日
埼玉県立大宮工業高等学校長 清水 雅己