式辞・講話等

2022年1月の記事一覧

【式辞・講話等(全日制)】令和3年度第3学期始業式 式辞(要旨)

令和4年がスタートしました。本年もよろしくお願いいたします。

今年は、例年より少し長い冬休みになりましたが、皆さんは、少しはゆっくり過ごすことができたでしょうか。
新型コロナウイルスのオミクロン株による新規陽性者が急拡大しているため、なかなか思い切ってというわけにはいかなかったかもしれませんが、有意義な冬休みを過ごすことができたでしょうか?

私自身は、年末にやり残した仕事があったため、学校や自宅で仕事に追われていました。それでも、元旦には、時間に余裕がありましたので、例年通り新聞を何紙か購入して、新聞の読み比べと、新聞広告の読み比べをしました。
その中で、特に印象に残ったのが、昨年の「私たちは、動く。」に続き公開された、日本自動車工業会をはじめとした自動車5団体の広告、クルマを走らせる550万人の「私たちは、できる。」という広告とテレビCMです。このテレビCMは、YouTubeにもアップされていますので、ぜひ、一度観てもらいたいと思います。

そのCMのメッセージを紹介します。

何度も止まりそうになった。
でもわたしたちは止まらなかった。

クルマを支える工場も、バスも、タクシーも、トラックや配達のバイクも、ガソリンスタンドも、日常を守るために動き続けた。

この国の移動や物流を支えたのは、自動車業界550万人の力だ。
そして、2022年、みんなで次に進もう。

新しいことを始めれば、業界の枠を超えて新しい仲間が増えていく。
550万人がチャレンジすれば、なんだってできる。

私たちは、できる。

このCMは、特にクルマ好きの人の心に響いているようで、YouTubeのコメントには、
・とても感動し、元気をもらい、そしてまた車が、日本が、好きになりました。
・普段はライバル、でも広い目で見れば仲間。物凄く良いCMです!
 涙出そうになりました!
 全員で自動車業界をもっと盛り上げましょう!!
などの感想が寄せられています。

このようなCMは、社会が大きく変化しているからこそ、新型コロナウイルス禍だからこそ、創り上げることができたCMだと思いますが、自動車業界の皆さんの生き生きとした笑顔が映し出されていて、「やってみよう!」と思わせるほど意欲が掻き立てられ、「好奇心」がくすぐられるCMでした。

このメッセージを借りれば、

何度も止まりそうになった。
でもわたしたちは止まらなかった。

体育祭も、宮工祭も、強歩大会も、インターンシップも、わたしたちが成長するために動き続けた。

日本の工業を支えていくのは、大宮工業高校全日制・定時制の生徒・教職員1000人の力だ。
そして、2022年、みんなで次に進もう。

新しいことを始めれば、学科や課程の枠を超えて新しい仲間が増えていく。
1000人がチャレンジすれば、なんだってできる。

私たちは、できる。

「やってみよう!」という気持ちになりますね。
ぜひ、これが実現できるように、みんなで力を合わせて新しいことに、チャレンジしていきましょう。


さて、今日は、「好奇心」について、話したいと思います。

はじめに、「1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書」という本の中から、脳神経外科医の 林成之(なりゆき)さんの言葉を紹介します。

私たち一人一人の人生の勝負は、自分の才能をいかに引き出すかだ。
会社がつまらない、上司が嫌だと言っていたら、
本当は能力があっても自分で自分の才能を閉じてしまうことになる。

また、別な場面で、林さんは、脳神経外科医として、こんな話もされています。
少し長いので要約して紹介します。

脳は、五感から得た情報を取り込むと、その情報を理解・判断し、思考し、発想を生み出し、記憶します。

取り込まれた情報が最初に到達するのは、「A10(エーテン)神経群」と呼ばれる部分です。
この神経群は、いわば感情をつくる中枢で、情報がたどり着くと、その情報に対する感情がつくられ、その情報に「好きだ」「嫌いだ」「おもしろそうだ」「興味ない」といったレッテルをペタペタと、はりつけていきます。

このレッテルが、脳の働きにとても大きな影響を与え、マイナスのレッテルがはられた情報は、その後の「理解・判断」「思考」「発想」「記憶」といった機能が働かなくなります。

例えば、ある情報に「つまらない」とか「興味ない」というレッテルがはられると、脳は機能しなくなります。

また、「もうそんな話は知っているよ」などと斜に構えたり、「もう自分は十分に知っている」と満足してしまえば、興味を持って、人の話に耳を傾けられなくなったり、よい話を聞いても、頭に入らなくなります。

いくつになっても「好奇心」を持ち続ける人と、そうでない人とでは、脳の老け方に大きな違いが生まれます。

というものです。


次に、埼玉県の工業高校の出身者で、JR東日本のSuica開発者である椎橋章夫さんから、以前工業高校生にメッセージをいただいたことがありましたので紹介します。

私はICカード乗車券Suicaを開発、実用化し、世界最大のIC乗車券ネットワークを完成させました。その達成には困難を極めました。

皆さんの中には、学校に入って、あるいは社会に出て、自分はうまくやっていけるだろうか? などと、思い悩んでいる人も多いのではないでしょうか?

私の経験では、伸びるタイプの人は、「好奇心の旺盛な人」です。
何にでも興味を持って、とことん取り組んでいく。
自分の意志で取り組むのですから当然、結果に差が出ます。

Suicaも前例のない新しい分野の仕事でした。
その成功には、柔軟な発想力とそれを裏付ける技術力、そして現実のものに仕上げる実行力が必要でした。

これら3つの力の原動力は「好奇心」です。

皆さん、これからも学校での勉強は頑張ってください。
しかし、それ以上に、実生活の中で多くものに興味を持って、何でも体験してみてください。

きっと世界が変わります。

このような方々の話からも、「好奇心」を持ち、ものごとを前向きにとらえることの重要性がよくわかるのではないでしょうか。

・考えるのが面倒なことでも、「好奇心」があれば楽しくなります。
・様々なことに「好奇心」を持って臨めば、新しいアイデアが生まれるかもしれません。
・「好奇心」を持って、問題を掘り下げていくと、根本的な原因が分かり、革新的な変化を起こせるかもしれません。
・対人関係に「好奇心」を持って臨めば、相手をもっと深く知ることができるかもしれません。
ぜひ、自分を成長させるために、「好奇心」を高めていってください。

おわりに、新型コロナウイルスのオミクロン株の感染急拡大に伴い、予断の許さない状況が続いていますので、感染防止対策のさらなる徹底をお願いします。
・登校前に必ず検温及び健康観察を行ってください。
・常にマスクを着用してください。
・こまめに手洗いや手指消毒をしてください。
・寒くても換気をしてください。
・対面での食事はせず、黙食してください。
・3密を回避するよう行動してください。
感染しないためにも、させないためにも、感染防止対策の徹底をお願いします。

それでは、令和3年度第3学期が、そして、令和4年の1年が、皆さんにとって充実したものとなることを願い、私の話を終ります。
今年もよろしくお願いします。